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出版、印刷物

”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.36”

4月の絵本です。


「りんごちゃん」
ディック・ブルーナ作 ふなざきやすこ訳

うさぎのミッフィーで有名なディック・ブルーナさんの最初の絵本です。子ども、人というものに寄り添った作品が多く、そして明快にシンプルなブルーナ絵本。

「りんごちゃん」は木から落ちて何も見えなくなってしまったりんごちゃんに、新しい視野を伝えて喜びで結ぶ、ブルーナさんの優しさが始まった一冊です。

ブルーナ絵本の随所に見られるブルーナさんの優しい人格ですが、
子どもの手にスッポリの収まる持ちやすい正方形の本の形であったり、
ミッフィーのシリーズでは、時に”人種”や”死” や車いすの友達を描き、多様を受けいれる実際を自然に伝えてくれています。
シンプルに感情表現する ブルーナカラーと言われる厳選された6色(赤 緑 青 黄 茶 グレー)で描かれます。

先日なくなられたことは、やはり、さみしいことですが、自然な形で受け入れることを伝えてくれたブルーナさんに、こころから感謝です。
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絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
布、お茶の時間、歌、自転車、スカッシュが好きです。
少しずつウォーキングをはじめました。
小さな子供の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
http://minne.com/ikuno 
こちらでご覧になれます。展示会などでも販売中。


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.35”

少し間があいてしまいましたが、遅ればせながら、
今年もたのしい絵本を少しずつ紹介して参ります。
今年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m(’v’)


「おにいちゃんがいるからね」
ウルフ・ニルソン:文  エヴァ・エリクソン:絵 
ひしきあきらこ:訳

保育園の帰りのぼくが、
ー両親は事故にあってもう帰ってこないから、弟に悟られないようー 
と、何やら衝撃的な始まりに”なぜ?なぜ?”の気持ちで読み進むと、
兄弟は自分で家やテレビを作りはじめ。。

何気ない世界観に引きこまれながら、子供には、自分でつくりだす楽しみと、
家族という感覚を、大人には、単調な毎日に、
”いつもの日常のなんてうれしいこと” を感じさせる 不思議な一冊です。

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絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
布、お茶の時間、歌、自転車、スカッシュが好きです。
少しずつウォーキングをはじめました。
小さな子供の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
http://minne.com/ikuno 
こちらでご覧になれます。展示会などでも販売中。


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.34”

最近、人のなかで モヤモヤした思いになり、疲れていた時に、
そっと心を柔らかくしてくれたのは、 それもまた色々な人の言葉でした。
一歩ひいて自分をみれたらいいけれど。
人に伝える時、出来るだけ気持ちのいい言葉を使いたいと感じました。
使った言葉は、もれなく自分のなかに響く言葉でもありますので。


「ハッピー ハロウィン!」
作:新井洋行

ハロウィンのイベントが盛んになってきました。
ハロウィンの絵本はなかなか小さな子供、とりわけ1〜2歳の子には
難しかったり、イラストが怖すぎたり、細かすぎたり、探しにくいのです。
その中でこちらの本はとてもシンプル。ハロウィンの存在を少しお知らせしてくれます。
訪ねてくるお化けたちがドアを叩いて入ってくる、二段おちスタイルで登場。 
お面のページまであり、仮装まで楽しませてくれる 画期的な絵本です。
因みに、子どもたちは釘付けでした。
もう直前ではありますが、今年も、来年も!オススメです(^^;)
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絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
布、お茶の時間、歌うことが好きです。
小さな子供の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.33”

「くまのオットーとえほんのおうち」
ケイティ・クレミンソン 作 横山和江 訳

オットーのお家は絵本の中。
絵本から飛び出して探検しますが、
絵本のクマなので、サイズが小さいオットーに、小さなものを愛でる気持ちがわくわく。これまでのクマにはない感情を感じました。
絵本とは違う世界に戸惑いながら、小さく可愛いオットーが進む様子には、
そっと穏やかに応援の気持ちをよびおこされる、そんな絵本でした。


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.32”

最近、身体に良さそうだから、
できる時は ちょこっとジョギングをしているのですが、
先日ハワイの番組で、タレントがワイキキ駅伝を走っているのを見て、
何だかとても気持ちよさそうなので、
見ていたら私も走ってみたくなってきて、
すぐにとは言わないけれど、ちょっとした目標が出来ました。
2,017年は5月開催です。気になる方はエントリーが9月22日から始まりますので、要チェックです。(’v’)

「せみくんいよいよこんやです」
 作:工藤ノリコ

ようやくセミの鳴き声にボリュームが出てきました。
これはタイトルがとても面白くひかれてしまい、
セミ達がどんな思いで出てきて、
どんなに祝福されているか。。。と、
セミを通して、生きる歓びのたっぷり伝わる絵本なのです。
今の季節にぴったり。
可愛らしいセミくんのお部屋、
虫達の小さな世界のお話が
いたるところに垣間見れます。
じっくり絵を楽しんでもいいかもしれません。

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絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
布、お茶の時間、歌うことが好きです。
小さな子供の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.31”

遅れたお知らせで恐縮なのですが、
月曜日(6/27)まで、東急ハンズ渋谷店にて
「シブヤぴょん}というイベントに参加しています。
ウサギとカエルの作品が沢山並んでいます。
もしも、シブヤにお越しの機会ございましたら、お立ち寄りください。
こころが飛び跳ねる何かがあるかもしれません。m(_ _)m(’v’)
今月は有名なカエルの絵本の紹介です。

「ふたりはともだち」
作:アーノルド・ローベル 訳:三木卓

アーノルド・ローベルのかえるくんの絵本は全4冊あります。
一冊につき、小さなお話がいくつか入っていて、どのお話も日常のちょっとしたことから始まり、
そして作者の豊かな視点にホッと安らぐはずです。
どれもシンプルな顔つきのカエルくんとがまくんですが、よーく見るとわずかに表情がわかって
なんだか面白いのです。
”おてがみ”のお話は有名ですが、プレゼントした帽子が大きすぎて、寝るときに大きなことを考えるとぴったりになるよ〜だなんて、”ぼうし”はそんな始まりです。どれも心の機微がやさしい表現でおりこまれていて、そして最後はとても落ち着きのある終わり方。優しさに溢れる作者にも会いたくなるカエルくんシリーズです。

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絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
布、お茶の時間、歌うことが好きです。
小さな子供の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
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”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.30”

私はごくたまにですが、遅い時間に外で用事があるときに、街なかでホテルを予約して、一人で一泊リラックス滞在して来たりするのですが、この前は上野の予定の後、一泊してみました。
上野の街の喧騒の中にして、不忍池のほとりの素敵な場所を見つけ、実際行ってみても とてもいい感じ。朝になり、朝食に行くと、プチ一人旅で朝食に来ていた私は 海外の人に話掛けられたのですが、 よく見ると周りは海外の人ばかり。 何だかいよいよ日本で無いような変な感覚で、ここは外国かーと思うほど。上野にこんなに落ち着く外国があったとは。
東京生まれで在住の私には、泊まるまでもないエリアですが、たまにこうして、普段泊まらないような街なかに、リラックスできるステキなホテルを発見できて、とても楽しく、更に今回は新しかった〜と思いました。プチ一人旅はとてもオススメです。('v')


「プレゼント」
ボブ・ギル作
アーサー・ビナード訳

内容はとてもシンプル。
アーサー少年が誕生日にほしいものを次々に連想していきます。
半ページに一つずつ。プレゼントの目の付け所も楽しく、読み進めると、
最後の1ページで ’’プレゼント’’ の意味がパチッとわかる、素晴らしい一冊でした。

プレゼントは何よりその気持が温かかったとわかります。
ユーモアと、贈り物の本質を上手く織り込めた作者の力量に完敗です。
この本、誰かに見て欲しくなり、この作者に会いたくなりました。
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絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
布、お茶の時間、歌うことが好きです。
小さな子供の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.29”

最近 絵のご依頼を頂いて、発送しました。
この絵、何かに取り上げてもらったのか、よくわからないのですが、お気にいりにしてくださる方が一気に増えたりで、複数枚売れ、じわじわ何千の方に見て頂いているようです。
手書きなので、毎回ご依頼の方を思って描きますが、
密かに、タイトルが良かったのではないかと思っています。 タイトル通りのものであるように、見ていただいた方がそっと嬉しい気持ちになってもらえるように 、そう思って描いています。
”嬉しいことがふりそそぐ 一年でありますように” の絵画 といいます。

「かがみのえほん きょうのおやつは」
作:わたなべちなつ

ミラーを使って見る、とても斬新な絵本です。
何だかちょっと不思議。
おやつのホットケーキを作っていく、イラストもすごく美味しそうですが、ミラーに映ったホットケーキはもっと美味しそうに見えてしまうのは、なぜでしょう。。
読み聞かせをするには、角度によって見え方が違いますので、少人数・至近距離の場合によさそうです。

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絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
布、お茶の時間、歌うことが好きです。
小さな子供の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
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”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.28”

3月今度はなんと胃腸炎になりました。
が、とても軽く回復が早くなっています。
おそらくここ1年ほど毎朝続けている腹式呼吸のおかげのようです。
つ いでに3〜10分ほど 考えをとめる 私なりのミニ瞑想タイムを程よく実行中。
最近、欧米でも’マインドフルネス’が
社会的に取り上げられていますが、昔から’腹を据える’とか、お腹に関する表現が多いのも、昔の人は大切なことを知っていたのだと実感しています。
内外のストレスに強くなれそうですので、”腹式呼吸”のひとときは、とてもオススメです。(๑´u`๑)お試し下さい♪


「ノーム」
文:ウィル・ヒュイゲン
絵:リーン・ポールトフリート
訳:遠藤周作。山崎陽子、寺地伍一

働き盛りは275歳で、15㎝ほどの小人”ノーム”に関する
いくら読んでも読みきれないボリュームの大図鑑です。
こんな絵本があったこと、ご存知だったでしょうか。

ページを開くと、”ノーム”の生態について 服装、住居から生殖についてなんかも細かく記されているのです。
もうこの存在が「いるに違いない!」と皆に教えたくなるに違いありません。

2〜5歳の子供たちに見せたら、じっくりと聞き入って
ついでに一緒の大人まで国籍問わず夢中になってしまった 一冊でした。

ぜひ、手にとって この不思議な仲間について知って下さい。
ちなみに”ノーム”のお別れの挨拶は、鼻と鼻をこすりあわせて親愛の情を示し合うとのこと。^^

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絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
布、お茶の時間、歌うことが好きです。
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布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
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”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.27”

「かもめたくはいびん」
作;いしいひろし

きっと読んだ方は”このアイディアがあったか”と、
作者のアイディアのアウトプットに嫉妬しそう。
かもめのたくはいびん 自体面白いですが、
ある日 募集を見て異色のトリがやってきます。
かもめやトリの、目で表情豊かに描いている所もポイントです。
ページをまるまる使う大きな表現も面白いですが、
私には、かもめのゆうびんきょくの開口部の様子など
細かい描写が面白かった絵本です。

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ー著者近況ー
インフルにもなり、気がついたら2月はあっというまでした。
これまで無理に頑張りすぎて苦手になったことがありますが、
今回もそんな中で、誰かのカバーしなきゃいけない状況になりました。
そんなとき「今だけ見てトライ」したら、
苦手だったことがスッと出来たことがいくつかありました。
自分に集中すると限りがなく、
誰かのためになると少し力をもらえることを、
今更思い知らされました(^^;)

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
布、お茶の時間、歌うことが好きです。
小さな子供の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
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”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.26”

「ぺちゃんこスタンレー」
ジェフ・ブラウン文/トミー・ウンゲラー/さくまゆみこ訳

こちら実は児童書ですが、
忘れていたような面白さに、おもわず顔がにやけちゃう
絵本感覚で楽しめますので、ぜひご紹介させて下さい。

タイトル通り、ある日スタンレーがぺちゃんこに!
薄めのパンのお弁当と一緒に、封筒に入って海外に。〜なんて展開に、ぺちゃんだから出来る遊び心に釘付けになります。
意外に繊細な心情描写にもホロリ。
「壁紙持ってるね」
「いやこれ、息子のスタンリーだよ」
だなんて会話に驚きながら、常にユーモアを入れ込んだ
新年の初めに頭を柔らかく、
ニヤリしながらお試し下さい。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
布、お茶の時間、歌うことが好きです。
小さな子供の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています


面白い絵本ありますよ

あけましておめでとうございます。
最近、自分の失敗を笑い飛ばしている自分に気づき、妙に嬉しくなりました(・∀・)
遅れましたが、今年もどうぞ宜しくお願い致します。m(_ _)m
今年はおサルですね。人に近い存在だけに、お友達として描きました。
喜び分かちあえる人がふえる一年でありますように。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
布、お茶の時間、歌うことが好きです。
小さな子供の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
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今年も面白い絵本をご紹介していきます。どうぞ宜しくお願い致します。


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.25”

「クリスマス人形のねがい」
文・ルーマー・ゴッデン 絵・バーバラ・クーニー

長い文章に、始まりはへこたれそうになりながら、
いつもの間にか 先が知りたくてウズウズしてしまうお話を見つけました。
読後感がものすごく温かい一冊です。

クリスマスに、家族も知り合いもいない、とても寂しい女の子が
いつの間にかすべてを呼び込んで いくつもの奇跡に出逢います。
それぞれの奇跡は小さなもので、こうして奇跡と感じられる出来事へとなっていくのだなと、わかります。

ふだん聞けない、おもちゃ達の会話も必見です。

文章が長いので、大きな子供たちに。
願うことが始まりだとわかる、心に映像が浮かぶ一冊でした。
ぜひ、クリスマスにはお話を。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。布、お茶の時間、部屋の模様替えに、歌うことが好きです。
幼児教育の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.24”

こんにちは。
いつもご覧いただき有難うございます。

私はトートバッグにイラストを描いて販売していますが、
知り合いから始まり、それを持っているのを見て、
知り合いの知り合いの知り合いまで ご依頼が広がったり、
不思議な繋がりです。

”フランスパンtote’’ というものも作っていますが、
先日それを買ってくれた知り合いが
それで、本場フランスに行ってフランスパンを買ってくれたそうで、
何だか 面白いですね。

さて、今月の絵本 の紹介です。


「ぼくのぱん わたしのぱん」
文・神沢利子 絵・林明子

全編を通じて、ぱんの作り方を描いた絵本です。
作り方といっても説明に頼らず、絵本らしく、本当に絵で楽しく進める一冊です。
何ともぱんが食べたくなること必至な とても美味しそうなイラストに、
楽しい三兄弟が 程よく進行していて、なぜか釘付けになってしまうのです。

こども園で読み聞かせをしたら、お馴染みの食材だけあって、雰囲気が一変するような かなりの集中。
4歳児に何が楽しかったか聞くと、”イースト菌がぶくぶく”だったようで、意外な反応です。
小麦アレルギーの子に配慮が必要かもしれませんが、
こんな食べ物の絵本が沢山あれば、食欲もわくだろう と思える大切にしたい絵本です。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。布、お茶の時間、部屋の模様替えに、歌うことが好きです。
幼児教育の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
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”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.23”

「ふたりでしゃしんを」
作:ガブリエル・バンサン 訳:もり ひさし

デッサンに定評のある作者の ”くまのアーネストおじさん”のシリーズの一つ。
貧しいけれど、アイディアと優しさに溢れる二人の穏やかな日常が、
なだらかに映画を見ているようにのめり込める、不思議なシリーズです。

親子でない二人の切ないお話に涙がほろりしそうなこのお話。
切なかったのに、次のページでは喜びに変える。
ガッカリしたのに、次の描写で 楽しみを見出している。

ガブリエル・バンサンの人としての洞察力と、切り替えのうまさに
温かく、清々しい気持ちになります。

夫々短篇集のようで、一冊見たら必ずもう一冊見たくなります。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。布、お茶の時間、部屋の模様替えに、歌うことが好きです。
幼児教育の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
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”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.22”

「バナナじけん」
作:高畠邦生

「チーター大セール」でも意表を突いた展開の面白い 高畠邦生さんの絵本です。

バナナを落としていくことから始まる’’じけん’’です。
予想を覆していく展開にくわえて、
水色のウサギ一つにしても、型にはまることのない 高畠さんの絵本には
独特の圧倒的なユーモアがあり、”エエッ!”って内心うなります。
こんな絵本見たことないです。

細かくみると、登場人物の表情が何とも雄弁で、味わい深いのです。
ユーモアにふれたい時は、高畠さんの絵本を開いてみてはいかがでしょうか。

オチが子どもには分かりにくいかもしれませんが、
動きがとても面白く、3,4歳の子供たちも何となく笑ってしまうかもしれません。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。布、お茶の時間、部屋の模様替えに、歌うことが好きです。
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”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.21”

「ブレーメンのおんがくたい」
 グリム童話 絵:ハンス・フィッシャー 訳:せた ていじ

”名作を丁寧に読みなおす” これがこんなに楽しいとは!

手に取るだけで心地よく感じてしまうのは、このスッキリとした表紙のせい。
こんなに白の背景の多い表紙も珍しいのではないでしょうか。

ハンス・フィッシャーの踊るような線画に、潔く限られた色での着彩で、
悲しみ、喜び、可愛さ、潔さ たくさんを伝えてくるのです。

私にとって、踊るような線画は、’ピエロくん’でも素晴らしい クエンティン・ブレイクに魅了されてきましたが、ここにも既にいました。

改めてこの有名過ぎる「ブレーメンの音楽隊」を読んで気づいたのは、
涙ですべてが始まっていたこと。(どの動物も何ともうなだれた涙顔で登場)
素敵なのは馬。
トップバッターに登場の馬が 進むにつれ、皆を勇気づけながら 仲間にしていきます。涙が水溜まりになるほど 自分も辛かったのに、既に涙の次のページは、励ます側に立っているのです。
こうして仲間をつくり、自他に喜びをつくっていくのだと 感動さえ。

素晴らしい 力強い 名作だったと、改めて気づいた一冊でした。

ここまでお伝えして何ですが、
愛らしい猫を目で追うだけでも、ワクワクします(๑´ڡ`๑)

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
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布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
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”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.20”

「よるのかえりみち」
 作:みやこしあきこ

こんなに夜の描写の絵本も珍しいのではないでしょうか。
とても美しい夜のイラストの絵本です。
楽しい出来事の帰り道
眠るちょっと前のひとときを
今日の終わる満足感と、さびしさと、希望を少し ほんの少しの言葉とあかりでつないでいきます。
穏やかな流れの中で、”おやすみなさい”を言える本でもあります。
落ち着きたいときに。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。布、お茶の時間、部屋の模様替えに、歌うことが好きです。
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”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.19”

「かえるくんとたびのねずみ」
マックス・ベルジュイス 作 
清水奈緒子 訳


シリーズ絵本の最大の魅力は、
イラストとお話に ”とぼけている感じ” があって、何とも可愛いのです。

どのお話も少し意味深い要素があり、作者の人柄が伝わりそう。

いつもおなじみの カエルくん、こぶたさん、あひるさんに、のうさぎくんの住む森のはずれに、
今回は たびのねずみくんが キャンプに来ました。
突然のよそ者に、結構ひどいコトを言う面々に驚きつつ、
気持ちの壁がほぐれていくさまが とても心地よく、

読みきかせをする方が、こころじんわりしてしまいそうな、
’違い’について、感じて受け入れることを知る一冊です。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。布、お茶の時間、部屋の模様替えに、歌うことが好きです。
幼児教育の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、
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”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.18”

「ぼくのニセモノつくるには」
 ヨシタケシンスケ

内容からコマ割りまで、従来の絵本の枠から飛び出したような、
とにかく自由な発想で描かれています。
アイディアが勝利した絵本でしょうか。

ぼくという人間について、現実にもとづいていながら、こんなに様々な楽しい見方が出来るなんて、驚きです。
最後に、人は皆一本の木みたいに多様だと、ぼくに伝えるおばあちゃんの考えに納得。
作者のヨシタケシンスケさんの発送の力には末恐ろしさを感じました^^
カチカチになってしまたった頭を柔らかくしたい時に。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。布、お茶の時間、部屋の模様替えに、歌うことが好きです。
幼児教育の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.17”

「セクター7」
デイヴィッド・ウィーズナー

いつもと違う毎日に出会いたい時に。

表紙から、どこに連れて行くの?と勘ぐって、ページを開いてみたくなる
そんな本です。

イラストが全てを物語る、文字なし絵本。
エンパイア・ステートビルから始まる新しい世界に、
セクター7の実態をひもといていく細かい描写の流れ。
いつも見る、空に浮かぶフワフワの形はここでこうして作られて・・・

セクター7にぜひ、行ってみてください。


絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。布、お茶の時間、部屋の模様替えに、歌うことが好きです。
幼児教育の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。

6/1(月)〜6/21(日)に 東急ハンズさんのイベントで作品を展示・販売致します。 
詳細はHP又はminnneサイトにて直前に。
どうぞよろしくお願いいたします。 m(_ _)m(’v’)


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.16”

「マウスマンション サムとユリア」
カリーナ・スカープマン作
ないとう りえこ 訳


段ボールで作られた高さ3mのドールハウスには、100以上の部屋。
そんな世界の実写の絵本です。

お話は小さな日常の集まり。小分けのタイトルで、読みやすく、
なんたって隅々まで見て下さい。こんな実写があったのね!と、現実と物語が交錯する楽しさに、心躍ります。

よく見ると、登場するネズミ自体が作られた布も様々。同じ布の色違いなんてナンセンス。
こんなに表情が豊かに見えてくるとは、個性とはこういうことと感じます。

お話には全く関係ないけれど、紹介にある作者の人となりもとても興味深いです。

忙しい時には見ないで下さい_(._.)_
ファブリック好きな人にもオススメ。じっくり見て欲しい一冊です。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。布、お茶の時間、部屋の模様替えに、歌うことが好きです。
幼児教育の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。

6/1(月)〜6/21(日)からのイベントで作品を展示・販売致します。 
詳細はHP又はminnneサイトにて直前に。


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.15”

「魔女とケーキ人形」
デイヴィッド・ルーカス 作
なるさわ えりこ 訳


誕生日に一人寂しい魔女は ケーキをつくりました。
ただのケーキではなく、人形のケーキ。
次々に人形に命令をします。自分が楽しくなるように。
流れを変えるのは、人形の賢いお願いです。 
自分をしあわせにすることと、誰かをしあわせにすることが同じであることを感じる、名作が出てきました。
そして、なんといってもデイヴィッド・ルーカスの独特のデフォルメされたイラストは、物語にあふれています。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。布、お茶の時間、部屋の模様替えに、歌うことが好きです。
幼児教育の先生、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。

6/1(月)〜6/21(日)からのイベントで作品を展示・販売致します。 
詳細はHP又はminnneサイトにて直前に。


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.14”

「まんじゅうこわい」
川端誠

落語がわかりやすい絵本になりました。
川端誠さんの黒くフチどったコミカルな絵が落語の世界にとにかくピッタリ。
この話はーー町の若い衆が怖いもの披露する中、’まんじゅう’が怖くて仕方ない男。
この男が嫌いな皆は、ギャフンと言わせてやろうと画策しますが。。。
ユーモア学べる楽しさが絵本で味わえるとはスゴイのですが、やはり落語は見聞きしたい。
でも大丈夫。ここから、本物の落語に興味がわきそうです。
他にも楽しい落語がいっぱいのシリーズです。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。幼児教育教師、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。


”面白い絵本がありますよ(๑´ڡ`๑) No.13”

「画家 A Writer」
「作家 An Artist」  M.B.ゴフスタイン/作  谷川俊太郎/訳

’画家というものは神のようなもの だがつつましい’ こんな始まりで、
画家に対するゴフスタインらしい表現が秀逸です。
同じように、
’作家はソファに座って考えをあたためている’ という「作家」もまた、
職業の説明では勿論なく、作家という人の真髄を、優しく教えてくれるのです。
イラストも無駄なく潔く、
読んでいて、心穏やかになる彼女の絵本は、
彼女自身が、様々な形に例えて 投影されているかのよう。
誰にも真似できない ’’ゴフスタインの絵本’’ という分野でもあるかのような
独特の世界が確立され、
美しい本と感じるはずです。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。幼児教育教師、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。

※絵本の紹介のタイトルをちょっと変えてみました。
いかがでしょうか?


絵本の紹介(12)

松木いくの/本の紹介

「ラッセのにわで」
エルサ・ベスコフ/さく 石井登志子/訳

ラッセが家の庭で出会った少年’くがつ’と、
ボールを追いかけながら、ふしぎな植物たちの精に次々に出会います。
途中、あんまりにも登場するキャラクターの描写にユーモアがあり、
ボールを追いかけていたことを忘れてしまいそう。
植物の精の服が何とも楽しく、
こんなステキな存在に出会えるならと、季節の訪れを待てなくなりそうにも。
文章が長くても、焦らずに、
ぜひゆったりと読んで欲しい一冊です。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。幼児教育教師、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。
今年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m(’v’)


絵本紹介(11)

松木いくの/本の紹介

「ゆきだるま」
レイモンド・ブリッグズ作

文字のない絵本です。
レイモンド・ブリッグズは、1ページにコマ多いイラストが特徴でもありますが、
一連のコマ割りは、独特の世界を作り上げて、
とくにこの「ゆきだるま」は、文字がないことが心地よく、
雪だるまがうまれて、少年といきいきとすごし、別れのときまでのながれるような描写が、
まるで映画をみているような余韻を残します。

雪の季節が味わい深いものに思える一冊です。

この作者は他にも「風が吹くとき」という、被曝を体験するその瞬間を
 のんびりとした夫妻の視点で、独特の漫画のような流れの中で、
現実の風刺も込めて描いています。
ファンタジーだけではない、含みのある作者です。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。幼児教育教師、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。
今年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m(’v’)


絵本紹介(10)

「あさになったので まどをあけますよ」
荒井良二 作・文

’あさになったので まどをあけますよ’と、少し変わったタイトルから惹かれ、
次々と現れる朝の風景には、心を明るくする色彩があります。
絵で見せて、ほんの少し言葉を添えて、
朝起きて、窓をあける当たり前のことに これだけの魅力を込めた
荒井良二さんの底力を見たような気がしました。


絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。幼児教育教師、 絵本作家/イラストレーターの活動中。
布に描いたトートバッグ等を ”Ikuno pattern” として、 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。
今年もどうぞ宜しくお願い致しますm(_ _)m(’v’)


絵本紹介(9)

「Mr.Men Little Miss」
ーMr.slowー
14㎝四方位の大きさのシリーズのある絵本で、
子供の小さな手にも収まるソフトカバーのコンパクトな絵本。

イギリスで見つけて知ったのですが、15カ国で翻訳されており、もちろん日本語も。
どれも特徴をつかんでいて面白いその中で、
何をするにもスピードが遅いslowさんは、試行錯誤を繰り返しながら
強烈な個性として自分に合う居場所を見つけていくのです。
たくさんの個性あるシリーズに、自分にぴったりな一冊を探して楽しい、
思わずそろえたくなる、多様性を楽しめる絵本です。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。法学部卒業後、ブライダル業界、ロンドン滞在を経て、幼児教育の先生に、 絵本作家/イラストレーターの活動中。  2010年9月に、小さなてさげにイラストのせた  Ikuno pattern をゆっくり開始。 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。  ホッとするひと時をお届けできますように。いつでも心をこめて(’v’)


絵本紹介(8)

「賢者の贈り物」
O・ヘンリー著
リスベート・ツヴェルガ− 絵
矢川澄子 訳

物事の本質をつく、古典の良さを知りました。
贈り物をするこの時期に。
もしもその時の自分には使えないものを貰った時に
絵本の二人のような気持ちで 喜びあえる人は
人生にも歓びが溢れているはずだと思いました。
素晴らしい贈りものを贈り合うお話です。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。法学部卒業後、ブライダル業界、ロンドン滞在を経て、幼児教育の先生に、 絵本作家/イラストレーターの活動中。  2010年9月に、小さなてさげにイラストのせた  Ikuno pattern をゆっくり開始。 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。  ホッとするひと時をお届けできますように。いつでも心をこめて(’v’)


絵本紹介(7)

「サンタクロースのおてつだい」
ロリ・エベルト 文
ペール・ブライハーゲン 写真
なかがわちひろ 訳

写真の絵本です。
私自身、イラストの絵本の方が好みだったのですが、
この絵本は 全ての写真が 絵画のようにステキすぎます。
色々な動物に助けられて、サンタクロースに会いに行くその道中が。
物語の空気感をピッタリと表す美しい写真にうっとりします。
主人公の女の子はもちろんのこと、
写真の動物も絵のような可愛らしさ。
こんな写真の絵本見たことがないので、ぜひご覧ください。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。法学部卒業後、ブライダル業界、ロンドン滞在を経て、幼児教育の先生に、 絵本作家/イラストレーターの活動中。  2010年9月に、小さなてさげにイラストのせた  Ikuno pattern をゆっくり開始。 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。  ホッとするひと時をお届けできますように。いつでも心をこめて(’v’)


絵本紹介(6)

「悲しい本」
作/マイケル・ローゼン
絵/クエンティン・ブレイク
訳/谷川俊太郎

大切な誰かを亡くした悲しさを 詩のような文章にして、クエンティン・ブレイクが イラストをつけています。
悲しすぎると人間はこんな表情に…と、こんな表情を見事に表現しています。
難しい詩的な文章に負けない見事なイラストは、何度見ても、圧倒されてしまいます。
悲しくてどうしようもない最後に現れる 1見開きのページ。
この場面にすくわれる… そんなものすごい力を感じた締めのページでした。
買わずにいられなかった絵本です。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。法学部卒業後、ブライダル業界、ロンドン滞在を経て、幼児教育の先生に、 絵本作家/イラストレーターの活動中。  2010年9月に、小さなてさげにイラストのせた  Ikuno pattern をゆっくり開始。 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。  ホッとするひと時をお届けできますように。いつでも心をこめて(’v’)


絵本紹介(5)

「ふしぎなナイフ」
作/中村牧江・林健造
文/福田隆義

この発想には驚きました!
子どもたちに読み聞かせした時には、 釘付けだった一冊です。
あの硬いナイフが、ちぢんだり、ほどけたり、
写実的なイラストが 次々にありえない形状を わかりやすく見せてくれます。
大人が読んでも面白い、凝り固まった頭を柔らかくする絵本です。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。法学部卒業後、ブライダル業界、ロンドン滞在を経て、幼児教育の先生に、 絵本作家/イラストレーターの活動中。  2010年9月に、小さなてさげにイラストのせた  Ikuno pattern をゆっくり開始。 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。  ホッとするひと時をお届けできますように。いつでも心をこめて(’v’)


絵本紹介(4)

「リディアのガーデニング」
文/サラ・スチュアート
絵/デイヴィッド・スモール
訳/福本友美子

全編、手紙という形で文がすすみます。寂しい始まりなのに、何だか明るく淡々と主人公のナレーションに引き込まれるような絵本です。
一度も笑顔がないのに、確かな優しさの伝わるリディアのおじさん。こんなに笑顔を封印してまで誘導する 最後の嬉しい描写には、
心がふと雨宿りをしたい人に おススメです。
何度読んでも最後には心がふんわり温まる、私のお気に入りの1つです。

絵本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。法学部卒業後、ブライダル業界、ロンドン滞在を経て、幼児教育の先生に、 絵本作家/イラストレーターの活動中。  2010年9月に、小さなてさげにイラストのせた  Ikuno pattern をゆっくり開始。 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。  ホッとするひと時をお届けできますように。いつでも心をこめて(’v’)


絵本紹介(3)

「まさ夢いちじく」 
作:クリス・ヴァン・オールズバーグ 
(訳:村上春樹)

”なんて恐ろしい結末! まるでサスペンスの映画でも見たような読後感に、
恐ろしいのに なにか確かめたくて、2回も読み返してしまいました。
(内容は推測してしまうので、ふれないでおきます)

加えて、オールズバーグの写実的な絵は、迫力がありすぎて、
読んだ後の恐ろしさがしばらく抜けません。
秋の夜長にピッタリです。”


この本の紹介者
松木いくの http://ikunomatsuki.jimdo.com
東京生まれ。法学部卒業後、ブライダル業界、ロンドン滞在を経て、幼児教育の先生に、 絵本作家/イラストレーターの活動中。  2010年9月に、小さなてさげにイラストのせた  Ikuno pattern をゆっくり開始。 http://minne.com/ikuno や展示会などで販売をしています。  ホッとするひと時をお届けできますように。いつでも心をこめて(’v’)


絵本紹介(2)

「ヒギンスさんと とけい」 パット・ハッチンスさく

”屋根裏で時計を見つけたけれど、
時間があっているか確かめるのに、
なぜか次々に時計を買っていきます。

3階においたり2階においたり…どうやって確かめるんだか。

ヒトの懐疑的な部分に、愛すべきマヌケな部分
そんな人間の面白さが充分伝わる一冊です。

黄・オレンジ・緑でまとまった、
可愛いイラストからはマヌケな主人公が愛らしくも思え、
心地よささえ感じられそう。”

絵本紹介
松木いくの http://ikuno.doorblog.jp/archives/cat_28614.html
東京生まれ。法学部卒業後、ブライダル業界、ロンドン滞在を経て、幼児教育の先生に、 イラストレーター/絵本作家の活動中。  2010年9月に、小さなてさげにイラストのせた  Ikuno pattern をゆっくり開始。 展示会や、http://minne.com/ikuno などで販売をしています。
私のイラストが毎日の中でホッとするひと時をお届けできますように。いつでも idea こめて ('u')


絵本紹介(1)

チーター大セール(高畠邦生さく)

なんともインパクトの有る タイトルに誘われて読んでみて下さい。 チーターが大セールしてしまうのは、なんと自分の模様なんです(@@)  あの模様を売っちゃうなんて!どうやって?!それを知りたい人は、みなくちゃね!
とても面白い流れに、小さな背景のイラストもよく見るとしかけあり。 ああ、おどろいた!

*度肝を抜かれた絵本でしたので、面白じるしの、横にくさまん置きました。

松木いくの http://ikuno.doorblog.jp/archives/cat_28614.html
東京生まれ。法学部卒業後、ブライダル業界、ロンドン滞在を経て、幼児教育の先生に、 イラストレーター/絵本作家の活動中。  2010年9月に、小さなてさげにイラストのせた  Ikuno pattern をゆっくり開始。 展示会や、http://minne.com/ikuno などで販売をしています。
私のイラストが毎日の中でホッとするひと時をお届けできますように。いつでも idea こめて ('u')

(絵本作家の松木いくのさんに絵本の紹介をしていただける事になりました。こんご月一冊程度のペースで、彼女から選んでもらった絵本を(或は彼女自身の作品を)紹介していただきます。よろしくお願いします)


タンサー5って知っていますか?

先週打ち合わせでサンライズに行ったときに
二冊の雑誌をいただきました。

そのうちの一冊はGREAT MECHANICS(グレートメカニクス)
グレートメカニクスは双葉社から出ている年四回の季刊誌です。

今回はガンダムUCの特集でした。
福井さんがインタビューに答えられていた。

その本の中に
いま蘇る!!科学冒険隊タンサー5の勇姿という特集ページがあります。

タンサーは1979年に東京12チャンネル(当時)で放映されたアニメです。
実質自分のデビュー作であります。
しかし、番組にクレジットは入っていません。
代わりにメカニックデザイン?????と知らない人の名前が入っています。
なぜなら名前を隠していたから(笑)

当時は名前を出す出さないは全く気にしていなかったし、
パッケージイラストに名前を書こうものなら「何考えている!」
てなもんでした。

しかし時がたってアニメの作品に関わる事も少なくなると、
自分の作品に名前の無いのは寂しいと思っていました。
特にデビュー作でもあり、商品もよく出来ていたのです。
(ワンタッチで車からその他飛行機だったり、
水中車だったりに変形するのです。当時画期的でした)

そんなときにサンライズの方から
「いまならもう名前を出していいですかね?」
と、打診があったのです。「お願いします」と答えました。
30年経って初めてタンサー5のメカデザインが、
私だと云う事が公になりました。(笑)

サンライズフェスティバル2014
(毎年夏になるとサンライズの作品が約1ヶ月映画館でかかる)
の中には、8月20日テアトル新宿でタンサー5が上映されることになっていたのです。
作品の監督(四辻たかおさん)を誘って見に行ってこようと思います。
(四辻さんとはそのすぐ後アクロバンチでまた一緒に仕事しました)

もう一冊は
イデオン・ダンバイン最強の超立体作品集
(こっちは3,000円もする写真集のような物)
そこで扱われているサンプルを作るのに、
1メートル以上の物になってしまったそうです。
何で今更・・・と思ったら、
青島さんのプラモデルの復活があった。


虹をわたるクロフカ23話(完)

最終話です。

http://www.mandala-web.info/user/nijiwowatarukurofuka23.pdf

皆さん長い間ご愛読ありがとうございました。


虹をわたるクロフカ

下の各章をクリックしてください。
順番にダウンロードして読む事が出来ます。

第一話
第二話
第三話
第四話
第五話
第六話
第七話
第八話
第九話
第十話
第十一話
第十二話
第十三話
第十四話
第十五話
第十六話
第十七話
第十八話
第十九話
第二十話
第二十一話
第二十二話
第二十三話

※掲載した作品の著作権は全て作家月之宮成子に属します。

4コママンガ「野球小僧」8


4コママンガ「野球小僧」7


「clockwork-people」-17

[カールじいさん]

先日発売になった『カールじいさんの空飛ぶ家』のDVD。 

おもちゃやゲームを販売している私の売場でも、このDVDを扱っている。



この商品は私の担当なので、いろいろお客からの問い合わせや、従業員からの質問を受けるのだが、そのたびに「ああ、またか・・・」と思ってしまう。

どういうことかというと、大半の人がこんな感じで聞いてくるのだ。



「ねえ、あの『カールおじさん』のDVDなんだけど・・・」



それは口のまわりに立派なヒゲをたくわえたお菓子のおじさんのことだ。

「カールじいさん」と「カールおじさん」はまったくの別物のはずだ。



でも考えると、日本の映画配給会社の人もこの問題には頭を悩ませたはずだ。

この作品を任された営業部の若手Aは、きっとこんなプレゼンをしたに違いない。



A:

「この作品の原題は『UP』です。

本作は子供向けの作品ですが、これではどんな映画なのか伝わりません。

そこで、邦題は内容がすぐイメージできるものにしようと考えました。

主人公の名前を入れて、さらに親しみをこめて「じいさん」とつけます。

それに、映画の内容をイメージしやすく、インパクトあるものということで、「空飛ぶ家」というフレーズを是非使ってみたい。

以上を踏まえ、『カールじいさんの空飛ぶ家』。

「ちょっと長いんじゃないか?」というご意見もあるかと思いますが、その点は心配いりません。

前例はいくらでもあります。

『ハリーポッターと賢者の石』からはじまるハリーポッターシリーズや、子供人気も高かった『チャーリーとチョコレート工場』、また日本のアニメ作品でも『ハウルの動く城』など、これらはどれも日本人に広く親しまれた作品となっています。

いかかでしょう、みなさん!

『カールじいさんの空飛ぶ家』!

このタイトルで仕掛けていこうではありませんか!?」



そこで、もうすぐ定年をむかえる営業部の部長、Bはこう言う。



B:

「うーん、まあそれでいいんじゃないか?

なあ、みんな?

いいよいいよ、それで行こう。

はい、決定!

・・・しかし、あれだな。

Aのプレゼン聞いてたら、なんだか小腹がすいてきたな・・・

なんかこう、ちょっとつまめるものないかな・・・

おい、誰かあのスナック菓子ののチーズ味を2、3袋買ってきてくれ。

一息入れよう。

しかし、Aよ、いろいろ考えたな。

それだけの企画力があれば、私も安心して定年をむかえられるってもんだ、ガハハ!

みんなでこれから『カールおじさん』を盛り上げていこう!



A:

「部長!ちがいます!

『カールおじさん』じゃなくて『カールじいさん』です!

それじゃ「♪それにつけてもおやつは・・・♪」のおじさんのことになっちゃいますって!

・・・部長、もしかしてこのタイトルって問題あるんでしょうか?

『カールじいさん』でちゃんと日本で浸透するんでしょうか??

やっぱり、もう一度白紙から考え直したほうが・・・」



B:

「な、なにを言ってる!

たった今決まったことじゃないか!

ただでさえスケジュールが押してるんだぞ!

大丈夫だ、『カールおじさんの空飛ぶ家』で大ヒットまちがいなし!」



A:

「いや、だから部長!

『おじさん』じゃなくて『じいさん』ですってば!!」



そんなこんなで世に出てしまった『カールじいさんの空飛ぶ家』は、Aの恐れていた通り、日本全国で『カールおじさん』と言いまちがわれているに違いない。

お菓子の「カール」の売上がそれによって伸びているという話は今のところ聞いていないが。



大半の人が『カールおじさん』と言う中、一人だけさらに一歩すすんだ同僚がいた。

40歳の彼は私にこうたずねてきた。



「あの、『カーネルおじさん』ってまだ在庫ある??」



それでは揚げ物が得意なおじさんじゃないか。

道頓堀へ放り投げるぞ、そんなこと言ってると。


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ブログ提供者:伊藤健治プロフィール。

1977年神奈川県生まれ。

中学時代に深夜ラジオや雑誌の投稿コーナーにはまり、通学中にハガキをポストへ投函する日々を送る。
特にTBSラジオ「岸谷五朗の東京レディオクラブ」では採用多数。

高校、大学を経て、大手総合スーパーに就職。
玩具文具売場での販売に従事。

仕事の傍ら、2003年から自身のブログ、「clockwork-people」をスタート。
「日々のちょっとした出来事から妄想して話を広げる」という独自の手法で現在も更新中。


「詩人的OL生活ノススメ5」

【東京】

 うん、もう仕事にもだいぶ慣れたし
 地下鉄でも迷わなくなったし
 大丈夫、ごはんもちゃんと作っとるけん

 ちゃんと元気にやっとるけん

はんぶんホントで
はんぶんウソで

でも

電話のむこうもちゃんと分かっている
きっと

ふるさとまで
片道33000円

お財布より先に
問いかけてみる

まだまだ、だね
わたし
泣き言を言えるほどには
強くなっていない


詩人的OL生活のすすめ(仮)4

【気分転換】


 ガーン と
 派手に響き渡る音を立てて
 わたしは立ち止まった

残業三昧の日々に疲れ果てて
たまには気分を切り替えて
家に帰りたい
そんな気分で何となく寄った
品川のスターバックス

あったかいココアを飲んで
今日は帰ろう

飲み終えて
少し明るくなった気持ちで歩き出したら

 夜の闇を通して
 鏡のような黒いガラス
 映し出された
 片耳からメガネをぶらさげた
 まぬけなわたしの顔

自動ドアでもない分厚いガラス扉に
まったくためらいもなく
突っ込んだ20代OLを
店中の人たちが振り返って見つめる
視線が痛い

振り返ってお店の人にぺこりと頭を下げて
左手でメガネを支えたままで
全速力でバス停に向かった
おそらく赤くなっているであろう
おでこと鼻先をさすって

 確かに完全に
 気分転換出来ました
そんなつまんない言い訳を
自分につい 呟いてみる

ドジでおバカな自分がおかしくもあり
少し悲しくもあり
それでも生きていけるんだな と思ったり



詩人的OL生活のすすめ(仮)3

【まもるくん】

シュレッダーの代わりに
オフィスの片隅に
大きなポストのような彼が立つ
「まもるくん」

重要書類や
誰にも見られたくない失敗を
次から次へと飲み込んでくれる
お腹の底へと溜め込んでいく

週末に業者さんがやってきて
からっぽにしてくれるまで
じっとずっと 
そこで 黙って立っている

月末の週ともなれば 次から次へと
詰め込まれすぎて 口からはみ出してしまって
悪態をつきながら係長が押し込んでいる
「まもってないくん」になっちゃってるけど

出してしまいたくても
そう簡単には許されない身の上だから
わたしもごめんね、と呟きながら
書類を押し込む

吐き出したくても行き場のない思いを
溜め込んで 溜め込んで
誰もが いっぱいいっぱい 
きりきりお腹を押さえつつ 胃薬飲んでいる

でもね まもるくん
「今日は週末だよ」
わたしもまた 新しい月曜日に向けて
何とか自分を切り替えてくるから

君もおなかの中
からっぽにしてもらって
身軽になってまた帰って来て
そしてまたよろしく

また来週も
全身全力で
戦っていこうぜ
なんて 呟きながら


「clockwork-people」-16

「コーカサス少年」
 
 
コーカサスオオカブトという外国産のカブトムシがいる。

私の勤める売場ではこれをオスとメスのペアで4980円で販売している。



特徴としては、とにかくデカイ。

オスもメスもデカイ。

国産の、いわゆるカブトムシと比べたら、正に大人と子供だ。

足なんてもうギザギザが逞しくて、こんなのが手に巻きついた日にはもう無傷では済まされない。

皮膚が引き裂かれ、血の一滴や二滴流れることは必死だ。

だからエサをあげるときでも、私は彼らに触れないようビクビクしながら作業をこなしているわけである。



さて、そんなコーカサスを一人の少年が買っていった。

小学校の高学年くらいだろうか、彼は一人でやって来てレジで支払いをし、嬉しそうに帰っていった。

「ケガしないようにね!」と私はその背中に語りかけたのだった。



その数時間後、その少年の母親から電話があった。

どうやら彼は親に内緒でコーカサスを買ってきたそうで、そのお金をどこから入手したのかお母さんにはてんで見当がつかないとのこと。

なのでレジを打った私に、レジでの彼の様子はどうどうだったのか、誰かと一緒だったのか、ということを尋ねてきたのだ。



私は正直に、「彼は一人で、特におかしな様子はありませんでしたよ」と回答した。

内心、「子供が一人でそんな大金持ってきたのにおかしいと思わなかったんですか!?」なんて筋違いな言いがかりでもつけられるんじゃないかと思ったのだが、その母親はそんなことはなく、苦笑いしながら「困ってるんですよ、まったく…ついこないだも注意したばっかりでしたのに…」と私に愚痴をこぼしただけだった。



それから最後にこんなことをおしえてくれた。



買ってきたコーカサスを自分のムシカゴに入れるところを母親に見つかってしまった少年は、「それ、どうしたの!?」と問い詰められ、こう答えたそうだ。



「うんとね!じ、神社でつかまえたの!」



いるわけない。

そこらの神社にこんなでかいカブトムシがいてたまるか。

なんともこどもらしいわかりやすいウソである。



結局、少年とコーカサスたちは母親に認めてもらえたのだろうか?

「神社にはなしてきなさい!」なんてことになっていなければよいのだが…。


詩人的OL生活ノススメ(仮)2

日曜日の逃避行

笑うなら
気の抜けた笑顔でいたい
しゃべるなら
どうでもいい とりとめのない話がしたい
パソコンは出来れば見たくないし
電話にも出たくない

お天気の休日は
携帯をOFFにして
ぺたんこの靴と
着古したジーンズをはいて
すかすかの電車に乗りこむ
揺れる景色を眺める

不平不満疲労睡眠不足を
ぎっちりと詰め込んだ平日の通勤電車とちがって
おだやかに電車は流れる
隅っこの席で
iPodを聞きながら
静かに私は電車とゆれる

休日は自分磨きのチャンスと
セミナーや習い事に精を出す人もいる
爪先から頭のてっぺんまで
ぴかぴかに磨き上げて
コンパに出かける人もいる

でもわたし
そんなにパワフルには生きられない

そんな自分に少し
焦りも感じるけれど

それがわがままなのか
逃げなのかは分からない
でも 今はまだ
もう少し あと少しだけ

ゆれているままの
自分でいたい


夏野優 


「詩人的OL生活ノススメ(仮)」

【戦うお姫様】

女の子がみんな
お姫様だとしたら
わたしは戦うお姫様 

ドレスも
ダイアモンドのティアラも
騎士の忠誠も持たず
グレーの戦闘服を着て えんじ色のリボンをつけて
髪をお団子にまとめて
ブルーのキングファイル(10cm)を盾に
2台のパソコンを剣に
課長と書類と眠気と
あくなき戦いを続ける
孤独なお姫様

戦っても戦っても振り払えない敵に
ときどき 悲壮感に見舞われるけれど
祈るように ひざまづいて
助けを求めても
奇跡は起こらないとわかっているから
自分の冠は自分で紡いでいく
根性だけが取り柄の
お姫様

野の花のようにいさぎよくも強くもなれず
温室の花のようなあでやかさもなく
ただ いつだって
明日という日に
希望や夢を捨てないでいられる
勇気だけが証だから
これまでも これから先も
ずっとずっと
自分と戦っていく 
わたしは 戦うお姫様

プロフィール
曼陀羅web会員
夏野優 
千葉県在住


「clockwork-people」-15

「血痕を追った」
 
今日も私は売場に立っていた。
 
売場からバックヤードへ向かって歩いていると、床に血のようなものがポタっと落ちているのを発見した。
 
「ん?」と思い、ちょっと先に目を向けると、そこにも同じような血が落ちていた。
 
「これはなにかあったな・・・」と不審に思い、血の跡を追ってみた。
 
それは1メートル間隔ほどで続いており、売場のスイングドアを超え、バックヤードへと続いていた。
 
 
 
バックヤードの通路を血の跡はどんどん進んで行く。
 
途中、同僚の男がいたので聞いてみる。
 
 
 
「ねえ、Hくん。これ、この血の跡がさ、売場からずっと続いてるんだけど、なにか知ってる?」
 
「え?いや、知らないですよ。ほんとだ、なんでしょう・・・?」
 
 
 
通路の角を曲がると、同僚の女の子がその血の跡をティッシュで拭いていた。
 
「これ、どうしたの?」
 
「私もよく知りませんけど、どうやらSくんが出血したみたいですよ。」
 
「どうしたんだろう?どこ切ったのかな??」
 
「いや、私もわからないんです・・・でもトイレに向かったみたいですよ」
 
 
 
Sくんとはアルバイトの高校生だ。
 
おとなしくて、ヒーローもののフィギュアが大好きな男の子である。
 
彼の身に一体何があったのか?
 
 
 
たしかにその先数メートルでトイレだ。
 
血の跡はたしかにトイレへ向かっている。
 
私とHくんは足早にトイレに踏み込んだ。
 
 
 
トイレに入ると、1つの個室のドアが閉まっていた。
 
心配な私たちは彼に呼びかけてみる。
 
 
 
「S、大丈夫か?」
 
・      ・・(反応なし)
 
「おい、大丈夫か?しゃべれないの?」
 
・      ・・(反応なし)
 
「Sくん?どうしたんだよ?大丈夫か?」
 
・      ・・(反応なし)
 
 
 
「これはもしかしたらやばいんじゃないか・・・?」
 
私とHくんは顔を見合わす。
 
 
 
出血がひどくて、中で倒れてるんじゃないか?
 
そうだとしたら大事だ。
 
救急車でも呼ばなければならない。
 
それとも、メンタルな問題かもしれない。
 
なにかその血のせいでショックを受けて、自分の殻に閉じこもってしまったとか・・・。
 
繊細そうな彼ならあり得そうな話である。
 
 
 
「これは上から中を覗いてみた方がいいんじゃないだろうか・・・?」なんてことを考えていると、中からガサガサと物音が聞こえた。
 
 
 
ああ、これなら気絶してることはなさそうだ。
 
私とHくんはちょっと安心した。
 
きっと、自分の血を見たショックで取り乱してしまったのだろう。
 
出てきたら何気ない感じで救護室に連れてって休ませてあげよう。
 
あんまり大げさにしてやらないほうが彼のためだろうから・・・。
 
私たちは彼を刺激しないように個室のドアの前から離れ、静かに彼を待った。
 
 
 
そして、ガチャリとカギが開き、個室のドアが開いた。
 
 
 
 
 
出てきたのは見覚えのない若い男だった。
 
 
 
 
 
「あれ?え!?Sじゃない??」
 
「Hくん、これは一体??」
 
 
 
出てきた彼は何事もなかったかのように手を洗い始めた。
 
もちろんどこかから出血している様子もない。
 
 
 
「Hくん、これは、まさか・・・」
 
「そうですね、人違い、です、ね・・・」
 
 
 
我々は普通に用を足している男に必死の呼びかけをしていたのだった。
 
 
 
「すいません!間違えました!」と、私は10コは年下であろう彼に頭を下げた。
 
彼は「あ、いや、別に・・・」という感じで軽い苦笑いを返してきた。
 
「ああ、よかった、怒ってなくて・・・」と安心した一方、「しかし違うなら違うって言ってくれよ!」と軽い憤りも感じてしまった。
 
まあ、でも考えてみたら、私がもし彼の立場だったらどうすることができただろうか?
 
 
 
個室で用を足しているところに急に足音が近づいてきて、「おい、大丈夫か?」と二人の男にドアの向こうから心配そうに声を掛けられたとしたら・・・。
 
しかも、彼らはドアにピタリとくっついて、中の気配にものすごい注意を払っているのだ。
 
これは迂闊に用は足せない。
 
「ポチャン」なんて音を彼らに聞かせたら、「おい!大丈夫か?」とまた声を掛けてくるに決まっている。
 
彼らは真剣だ。
 
お尻を出した状態で「人違いです」なんて言うのもなんだか気が引けるし、なによりもまずコワい。
 
 
 
ダメだ、完全にこっちが悪い。
 
 
 
結局、Sくんはカッターで手を切ってしまい、トイレの水道で傷を洗い、すぐに救護室へ向かったそうだ。
 
それはたぶん我々がトイレにたどり着く数分前の出来事だったのだろう。
 
 
 
思い込みというのはコワい。
 
今回の「血の跡」のように、非日常的な状況においてその傾向は顕著だ。
 
 
 
個室を上から覗き込まなくてよかった。
 
本当によかった。
 
 


4コママンガ「野球小僧」6


4コママンガ「野球小僧」5


「clockwork-people」-14

【メガマック】

休憩中、メガマックの話になった。

食べた者に聞くと、その名の通り非常にでかく、「パクッとかじりつけないほどだ」と言う。

以下はそのときにいた四人くらいの会話だ。

「ビックマックが二個分だっけ?」

「いや、ダブルバーガーが二個分じゃ?」

「えっと、たしか、パン肉パン肉パン肉パン…ん?」

「いや、ちがうでしょ。パン肉肉パン肉肉パンじゃない?」

「でもメガっていうくらいだからパン肉肉肉パン肉肉肉パン肉肉肉パンレベルだろ?」

「いや、リズム的にはパンパン肉肉パン肉パンのが言いやすくない?」

…だんだん主旨が変わってしまったのだった。

まあ正解はなんだかわからないが、期間限定ということなので近々食べてたしかめてみようと思っている。


「clockwork-people」-13

【中学生の特技】

私の勤めている店では、たまに中学生が職場体験にやってくる。
学校の授業の一環なのだろう、たいてい3人一組で朝から夕方まで売場の仕事を体験していく。

制服姿に慣れないエプロンをし、緊張しながら売場で作業をしている彼らを見ると、なんとも初々しくて朗らかな気分にでもなりそうなもんだが、たいてい毎日忙しくて心の余裕のない私は、彼らを時に普通のアルバイトのような感覚で仕事を指示したりしてしまう。
「男だろ!?そんくらいのダンボール持てなきゃダメだぞ!」なんて叱咤してしまったこともあった。
そのときは一応自分自身反省するのだが、やはり自分がアップアップになってくると同じようなことを繰り返してしまう。
このへんはもっと大人の余裕を持って接していきたいと思っている。

そしてまた数日後から女子中学生が3名職場体験に来るという。
事前に学校側から体験に来る生徒さんたちの履歴書を模したものが送られてきていて、昨日私はそれに目を通した。
内容的には「趣味」、「特技」などの自己紹介が主なのだが、いくつか気になるところがあった。

ある一人は「特技」の欄にこう書いていた。

「かくれんぼで鬼に見つからないこと」

他になんかないのか?
鬼に見つからないってのは、単に存在感がないだけなんじゃないのか?
隠れているうちに日が暮れて、気になったら周囲は真っ暗で、不安になって出て行ってみたらともだちはみんなお前のことを忘れて家に帰っていた、なんてことはなかったか?
それを「特技」だと思い込んでる節はないか?

もう一つ、同じ「特技」の欄に彼女はこう書いていた。

「スイカ割り」

他になんかあるだろう?
あんなデカイ丸いものを棒で叩き割ること以外にも、なんか得意なことがあるだろう?

別の子で、「特技」にこう書いている子もいた。

「好きな本だと読み終わるのが早い」

もはや特技ではない。
誰でもきっとそうだ。

まずはこのへんの指導をしてやりたいもんだが、それは私の仕事ではない。


「clockwork-people」-12

【京都大学とインドカレーと学生たち】

昼過ぎに外へ出た。
空腹感をおぼえ、久々に近所のインドカレーの店へ行ってみようと思った。

最近めっきり秋らしい陽気になったとはいえ、晴れた日の日中はやはり日差しが強く、暑い。
徒歩5分ほどの距離でいちいち着替えるのも煩わしく、部屋着として来ていたTシャツはそのままにジーンズを履き、寝癖隠しにニット帽を乗っけて歩き出した。

グレーのTシャツの胸には「これでもか」と言わんばかりに「京都大学」という文字が躍っている。
誰かの京都土産にもらったもので、これを着て外出するのは初めてだ。
外出に適したTシャツではないが、学生といえばカレーが大好きなはずであり、
とりようによってはカレー屋へ出向くにはもってこいの服装ともとれるのではないか、
などと全く根拠も説得力のない主張で自分を盛り上げつつ、カレー屋のドアを開けた。

インド人が営むこの店では本格的なインドカレーを良心的な値段で楽しむことができ、昼時はそれなりに昼休みの会社員などでにぎわうのだが、時間がちょっと遅いこともあって店内に客は誰もいなかった。

「いらっしゃいませ〜」と流暢な日本語で迎えるインド人男性にオーダーを告げ、出来上がりを待つ。
店内に置かれたインドのガイドブックをペラペラめくっているうちに、店のドアが開いた。

学生風の若い男たちが6人ほどにぎやかに登場し、席についた。
「俺はインドカレーヴァージンだ!」などと大声ではしゃぐ男たちに先ほどのインド人店員がオーダーをとる。

インド「Aセットはご飯にしますか?ナンにしますか?」

日本「じゃあ、ライスで。」

インド「ご飯ですね?」

どっちが日本人だかわからない。

そういえば、以前この店でインド人店主が日本人のアルバイトに日本語で説教している場面に遭遇したことがあったな・・・

食事に満足し、会計をしようと席を立った。
「京都大学」の「京」の字の下あたりにインドカレーのシミがついていた。

インド人は「ありがとうございました〜」とこれまた流暢に送り出してくれた。

学生たちは「マジ、ナン熱い!」とはしゃいでいた。


4コママンガ「野球小僧」4


4コママンガ「野球小僧」3


「clockwork-people」-11

【ウサギ】

ウサギの匂いがする。

今私は、電車の中で、ウサギの匂いを感じている。

発生元は私の隣に座っている青年だ。
メガネをかけた、スーツにコートを羽織った一見どこにでもいそうな地味めな男。
新聞を読んでいるごく普通の男。
ただ彼は普通ではない。

なぜなら彼はウサギの匂いがするからだ。

小学校の飼育小屋の景色が頭に浮かぶ。
小屋の隅っこで丸くなったウサギ。
なにかにおびえるように、小刻みに震えているウサギ。
私たちの呼び掛けに、時折迷惑そうに、しかし愛らしく見える赤い瞳をちらりと開くウサギ。

そんな幼かった時代の光景が思い出す匂い。
ウサギ小屋に張られたちゃちな金網の手触りまで思い出させるほどに酷似した匂い。
そんな匂いを発する男が私のすぐ隣にいる。

なぜ彼がそんな匂いを発しているのかはわからない。
だが、その匂いの理由を追及することはあまり意味がないし、つきつめていくと小学生時代の思い出を汚すことにつながるとも考えられ、そうすることでいつしかその匂いに再び出会ったときに私の頭に浮かぶのが、ウサギではなくこの男の顔になってしまってはどうにも都合が悪いような気がするのだ。

彼が電車を降りた。
その瞬間、彼はちょこんと飛び跳ねたような気がした。


「clockwork-people」-10

【バッティング】

友人宅からの帰りの電車、時間は午前0時前。
仕事終わりに一杯やってきたサラリーマンなどで車内は満員だ。

ドア付近に陣取った私の正面に一風変わった風貌の男が二人。
一人は金髪に無精髭、年は35歳前後。
もう一人は昔のGIカットに鋭い目つき、年は30歳前後。
二人はお互い背を向けるようにしてそれぞれ雑誌を熱心に読みふけっている。
なんの雑誌なのか気になったので見てみた。

二人とも将棋雑誌を読んでいた。

こうなると二人は将棋仲間だと思うのが自然だ。
私も初めはそう思っていたのだが、ある駅に着いたところで金髪が電車を降りた。
二人は声を掛け合うこともなければ目を合わせることもなかった。

どうやら赤の他人らしい。

この偶然はなんだ?
「満員電車で偶然隣合わせた男が同じ将棋雑誌を愛読している」…

彼らが愛読しているのが『ヤングジャンプ』や『ぴあ』なら話はわかる。
愛読誌がメジャーなものであるなら、そんなこともたまにはあるのだろうと思う。

しかし彼らの愛読誌は『月刊将棋』だ。
いや、『週刊将棋』かもしれないし、『月刊王手飛車取り』かもしれない。
まあ名前はとにかく、「将棋の雑誌」だ。

発行部数は先ほどあげたメジャー雑誌とは比較にならないほどわずかなものであるはずだ。

このバッティングは奇跡に近い。
もしこれが男女の組み合わせだったら、そこに愛が生まれたかもしれない。

その場合、どちらが先手をとるのだろうか?
やはり男性か?
告白の言葉はきっとこうだ。

「王手!待ったなし!」

まあその二人がどうなろうが私の知ったことではない。


ショコラはお故郷へ帰ります

 月の輝く夜でした
星のまたたく夜でした

月の光に誘われて  
ショコラはお外にゆきました

お外でショコラが出会ったものは  
遠いとおい夢の中
はるか昔に見覚えが・・・
お空の使いのその姿

透き通った小さな翼
お故郷でご用ができたとか…  
ショコラに届けに来たのです

お家の皆さん、さようなら  
ショコラはお故郷へ帰ります

美味しいミルクをありがとう
大きなお膝をありがとう
クッションやぶいて ごめんなさい
紙のおもちゃをありがとう
あったかお布団ありがとう

おそうじ いたずら お手伝い 
みんなみーんな そのままだけど
ショコラは行かなきゃなりません

小さな小さな金ネズミ  
形見に置いてまいります

ショコラはお空へかえります

月のきれいな夜でした
星のやさしい夜でした



オリオン星座のその彼方  
小さな星がふえました



********************************


6月の朝の光の中、やって来た子猫は、
12月の月明かりの中、帰ってゆきました

by 七瀬 奈保子


空から子猫が舞い降りた

陽射しの明るい朝でした
風のすずしい朝でした
紅茶の香りとビスケット・・・
お仕事前のティータイム

おやおや、何処かで声がする
耳に懐かし猫の声
大きな大きな猫の声

あらあら、これはお外で一大事!
なにやら猫の一大事!?
何処にいるのか、探しましょ
お家に来たなら、おあがんなさい

お外は、まぶしい雨上がり
ひとの気配に驚いて、ざっと飛び立つ黒い影
翼の羽も不揃いな、舞い上がった大鴉     

芝生のあいだにクローバー
陽射しの中でつやつやと
うずくまってる褐色の
小さな小さな君は誰?

ジッと動かぬ小さな仔、
すくんでいるのか、手負いの子猫
力の限りに声出して、あとは疲れて動けません
そっと抱き上げ、見上げれば
梢の先では大鴉

さあさ、お家に入りましょ
もう、コワコワありません
お家でミルクをあげましょう

はじめまして、子猫さん
君は何処からやって来たの?
もちろん、お空から♪

翼を使って舞い降りた♪

by 七瀬 奈保子


「clockwork-people」-9

【噛むということ】


「噛む」
・・・しゃべっていて、言葉がちゃんと言えなかったときにこう表現するようになったのはいつからだろう?

私も27年の人生の中で、いろいろ噛んできた。
しかし、中でも私の中で一番印象に残っている「噛み」はつい数年前のことだ。

以前別のところでも書いたのだが、新入社員だったときのことだ。
自衛消防隊というのをやったことがある。

地域のいろんな事業所が参加し、屋内消火栓や消火器をいかに迅速に正しく行えるか、を競う大会に参加したのだ。
私は同期3人と屋内消火栓の部に参加した。

大会に向け週に2~3回、店を抜け出して近所の広い駐車場で消防士の指導の元、練習を積んだ。

そんなある日、その地区の消防署長が練習を視察に来るという。
とは言っても今までやってきたことを確実にやればいい。
何も問題ないはずだ。

しかし、ある消防士が私に告げた一言が流れを変えた。

「いつも点呼のときに『イーチ(1)!』って言うでしょ?あそこね、『イチー!』って言ったほうが締まるんじゃないかな?」

・・・いざ署長の前で披露しようという直前にこう言ってきたのだ。
しかし、難しいことではない。
ただ言い方を変えるだけである。
お安い御用・・・そのときはそう思った。

いざ披露。


「番号!」という指揮者の号令。

ここで一番員である私が番号を言うわけだが、ついいつものクセで「イーチ!」と言おうとしている自分に気付く。
いかん!「イチー!」と言わなければ!
でも、もう体は「イーチ!」と言う気満々!
しかし頭では「イチー!」と言えと体にストップをかける!
その結果、私の口から発せられた言葉はこうだ。

「イティー!」

・・・噛んだのだ、「1」を。

数字を学ぶ上で、真っ先に学ぶ「1」。
数を数えるたびに声に出してきた「1」。
今までの人生で、一万回くらいは声に出してきたであろう、「1」。
それを噛んだのだ。

「イチ」という、文字数にしてわずか二文字を・・・。

ウケた。
一瞬の静寂の後、その場にいた人々は大笑いだ。
もちろん、署長もその一人だ。

しかし勘違いしてはいけない。
私が「笑わせた」のではない。
私は「笑われた」のだ。

「噛んで客に笑われる」・・・

私は芸人にはなれない。


「clockwork-people」-8

【右往左往】

先日、自宅近くのバス停でバスを待っていたときのことだ。

体格のいい、30代くらいの女性が私の後ろに並んだ。
彼女はどうやら急いでいる。

頻繁に時計をチラ見し、バスが来るであろう方向に目を光らせる。
しかし、朝の出勤時間帯のバスというのは遅れがちなものだ。

なかなかやってくる気配がない。
彼女はかなりいっぱいいっぱいだ。
息づかいも荒くなっている。
しかし駅まで歩ける距離ではないし、タクシーも周囲には見あたらない。
バスを待つしかないわけだ。

もう軽いパニック状態になった彼女は奇妙な行動をとりだした。

直線距離5メートルを行ったり来たり。

正に「右往左往」ってやつだ。
「息を乱した体格のいいものが右往左往」…
この光景は何かに似ている。

動物園のクマだ。

狭いオリ、もしくは陳列スペースにとじこめられているクマだ。
無意味にその中を右往左往するその行動は、強いストレスによるものだと聞いたことがある。
彼女も「急いでいるのにどうにもできない」というストレスがあるレベルに達し、このような行動をとってしまったのかもしれない。

こういう光景を前にして、我々はどうすべきなのだろうか?
最近ニュースでよく野生のクマが人里に下りてきた、というのを目にする。
猟友会などが捕獲したり、場合によっては射殺したりしている。

しかし今回は野生ではない。
動物園のクマだ。
動物園のクマを前にして我々がとる行動は決まっている。

「かわいそうと思いつつもただ見る」

だから私もそうした。
いつもより優しい目で彼女をただ見た。

ただひとつクマと違うのは、彼女はクマではないということだ。


「clockwork-people」-7

【どうする?どうすんのよ?】


社員食堂での事だ。

250円の食券を買い、カウンターへ行くと私の前に一人おじさんが並んでいた。
「きつねうどん」とおじさんが、それにかぶせるように
「らーめん」と私が厨房のおばさんに告げる。
「はーい」と返事をしたおばさんが調理にかかる。

手にしたのは二つの麺。
「あれ?おじさんのうどんは?」と思いながらも私は様子を見る。
おじさんも無言で様子を見る。

おばさんは一向にうどんを作る気配がない。
手際よくふたつのラーメンらしきものを作っている。

おじさんが私の方をチラ見する。
「あれ?君はラーメンを二つも食べるのかい?」とでも言いたげだ。
「いや、そんなわけないでしょ、しかしおじさんのうどんはどうしたんだろうね?」という意味で今度は私がおじさんをチラ見する。

おばさんは二つの麺を力強く湯切りしている。

私はここでようやく確信した。

「ああ、おじさんのきつねうどんは伝わってなかったんだな…」と。

こうなると私の興味の方向は変わってくる。
おばさんから間もなく出来上がるであろうラーメンを出されたとき、おじさんはどういう対応をするのだろうか?

「いや、僕はきつねうどんを注文したんだよ!ラーメンなんかいらないよ!」と正論を述べて反発するか?

「え!?きつねうどんだったのにな…まあいいよ、ラーメンで」と大人な対応を見せるか?
(※値段は同じです。)
考えられるのはそのくらいだ。

案の定、ふたつのラーメンが出来上がり、私とおじさんの前に出された。
さあ、どう出るよ、おじさん??
私はあなたの味方だ。
なにかトラブルになるようなら私は証言しよう、「この人はたしかにきつねうどんを注文したのだよ」と。
さあ、どうするんだ、おじさん??

おじさんは何事もなかったかのようにそのラーメンを受け取った。

なかったことにしたのだ。
自分がきつねうどんを食べたかったこと、そしてそれを声に出して注文したことを。
そうすることでおじさんは場の雰囲気を乱すことを回避し、自分の心の平穏を保つことを選んだのだった。

単に「気の弱いやつだ」と言ってしまえばそれまでだが、これまでそうやって生きてきたのだろう。
それがおじさんの処世術なのだろう。
いいじゃないか、それならそれで。
誰もとやかくいうことではない。
泣き寝入りだっていいじゃないか。

まあたぶん私が悪いんだろう、注文の声をかぶせちゃったから。
まあいいじゃないか。

ねえ、おじさん?


「clockwork-people」-6

【電車で見かけた少女】

電車の中で学校帰りの小学生の女の子がノートになにか書いていた。
申し訳ないが気になってノートをのぞき見してみたところ、どうやら国語のノートのようで、ちょうど一行におさまる長さの文がいくつか書かれていた。
初めに目についたのはこんな文だった。

「五十ものおいもがとれた。」

どうやら芋が五十個もとれたらしい。
内容的には小学生らしい無邪気なものだが、「五十もの」という表現がなんとも大人びていてしっくりこない。
そして五十個とはずいぶんがんばったと思う。

まあ、これはいい。
次に目についた文を見て、私はなんともアンニュイな気分になってしまった。
それはこんな文だった。

「ふり返ったら別人だった。」

この深みのある一文はなんだ。
一体彼女はこの若さでどんな日常を送っているのだろう?
小学生の国語の練習文に相応しいとは決して思えない。

「電車でふしんな男に見られた。」

こんな一文が増えてなければいいのだが・・・。


「clockwork-people」-5

【イチゴさん】

あるとぼけた顔してババンバンな職場のパートの女の子が、何人かで立ち話をしていた。

通りがかりに聞こえてきたのはこんなことだった。




「これ、どこのイチゴさん?」




なんでイチゴをさん付けで呼ぶのだろうか?

千秋かお前は?

いや、実際に千秋がイチゴをさん付けで呼んでいるのを聞いたことなどないわけだが、なんとなくイメージで言ってみた次第だ。



数秒後、はたと気付いた。

彼女はこう言いたかったのではないだろうか?




「これ、どこ産のイチゴ?」




きっとそうだ。

「さん」をつける場所を間違えてしまったに違いない。



おつかれさんです。

ご苦労さんです。


「clockwork-people」-4

【ヨレヨレパンツの行方】

洗濯をした。

干す際にゴムが伸びたヨレヨレパンツを見つけ、ハッとする。
「あ、これもう捨てようと思ってたのにな・・・」

こういうことはよくある。

朝、着るときにはこう思う。
手にとったパンツなりTシャツなりがヨレヨレでくたびれていた場合にはこう思う。
「これ、今日帰ってきたら洗濯機じゃなくゴミ箱に入れよう」

夜、仕事が終って帰宅する。
時には上司に飲まされ、自分自身がヨレヨレになっていたりもする。
そして、朝思っていたことなどすっかり忘れて脱いだヨレヨレパンツを洗濯機に放り込む。

休日、洗濯をする。
数日前に放り込んだヨレヨレのもののことなど覚えているわけもなく、そのまま洗濯機をまわす。
干すとき、それを手にとって思い出す。
「あ、これもう捨てようと思ってたのにな・・・」

でも、もう洗ってしまったわけだし、別に着れないほどのヨレ具合でもないわけだからと、こう思う。
「よし、もう1回着て、洗わずに捨てよう」

そんなわけで、上記の工程を幾度か繰り返してしまう結果となるわけだ。

さて、今日干したヨレヨレパンツが次に放り込まれるのは洗濯機かゴミ箱か?


「clockwork-people」-3

【街角の片隅】

今日は「街角の片隅」について考えてみたい。

歌詞でよく出てくるこのフレーズ。
歌の出だしで使われることが多く、それにより都会の孤独感だとか、日常生活の中での突然の出会いだとか、そんなシチュエーションを醸し出すフレーズとして好まれているように思う。

「例えば誰のどの曲?」とたずねられてもすぐに出てこないのだが、私が高校生ぐらいのときからなんとなくそんなことを感じていた。
それにより、そのなんだか便利なフレーズとして使われる「街角の片隅」を使った曲に出会うと、それがいくらいい曲であったとしてもどこか興冷めしてしまう。

最近もあった。
私の敬愛するロックバンド、くるりの新曲で、ボーカルが「知らない街角の 知らない片隅で」という、なんともありふれた歌詞を歌っていた。
これにはさすがに驚いて、「おいおい、くるりともあろうお方がつかっちゃうのかい?」と耳を疑ったのだが、間違いなかった。
ほんとにいい曲だけど、やはり興冷めした。

はじめてこのフレーズをつかったのは誰なのだろう?
「街角の片隅」で商標登録しておけば、相当儲かったろうに。

しかし考えてみると、そもそもどこなんだ、「街角の片隅」ってのは?
ふだん街を歩いていて、「あ、ここってあれだな、街角の片隅だな」と感じたことなどないし、「昨日さ、携帯落としちゃってさ、まいったよ・・・え?どこでかって?街角の片隅でだよ・・・」なんて話をしている人に出会ったこともない。

「街角の片隅」・・・考えれば考えるほど、なんだか興味深い。

できることなら写真展を開催したい。
テーマは「街角の片隅」。
「これぞ街角の片隅!」という写真を公募し、街角の片隅であろうと思われる場所にあるギャラリーでそれらを展示し、BGMには「街角の片隅」を歌詞として使用している曲を集め、小音量で淡々と流すのだ。

そこまですれば私は「街角の片隅」と仲良くなれるかもしれない。

(※写真はコピーと何の関係もありません)


「clockwork-people」-2

【山梨県】

葛西駅のバスターミナルに入ってきた一台のバス。


その車体自体が大きな広告媒体と化しており、山梨県のフルーツが打ち出されていた。

ぶどう、なしなどのフルーツが描かれていたのだが、桃の絵の所に以下のようなコピーが使われていた。



「ピーチな気分 山梨の桃」



…どんな気分なのだろうか?


「いやー、今日はピーチな気分でさ、うん、朝からピーチよ、もう」

なんて同僚にもらしているサラリーマンに私は出会ったことがないし、

「お前らピーチな気分かぁー!?」

と客席に呼びかけるロック歌手にも会ったことがない。



おそらく桃の特徴である「甘い」「ピンク」「やわらかい」という点と、「ピーチ」という言葉の響きから、「ハッピー」的な意味合いでつかっているのだろう。

しかし、いささか強引すぎる印象は拭えない。

人によってはピーチからこう連想するかもしれない。



「産毛がいっぱい」



こうなったらもうどんな気分なんだかその人にはわからない。

またこう連想する人もいるかもしれない。



「おしり」



この人にとってはこの広告は明らかに逆効果だ。

さらに、こんな連想をする人がいる可能性も否定できない。



「産毛がいっぱいのおしり」



ここから食欲を導き出すのは相当なマニアでない限り不可能である。



まあでも私がここでこう取り上げていることでも一種の広告効果をあげているわけで、そういう意味では山梨県の広告戦略は侮れない。

山梨県に一役買ってしまった。



ピーチな気分とはほど遠い。


新連載:「clockwork-people」 -1

【小さな争い】

ある日の出勤時のことだ。


仕事場のすぐ前にあるバス停でバスを降り、歩道を歩いていると、背後から自転車に乗った野球少年がやってきた。

私の横を通り過ぎたものの、その先はさっきのバス停で降りた人たちが横に3人並んでしまっていて、少年はそれより先にすすめそうもない。



どうする少年?

ベルを鳴らすか?


いや、でもベルを鳴らすのは大人の私でもちょっと抵抗がある。

鳴らされた方の身になると、カチンとくるからだ。

背後からチャリンチャリンとやられて道を譲る、という行為は決して気持ちのいいものではないし、むしろ不快だ。

まして少年の前を歩いているのは、その少年の父親ほどの年代の男性である。



やはり少年にはそんな勇気はなかった。

ベルを鳴らさずに背後にいる自分の存在を伝えるには?・・少年は必死に考えた。

そしてある方法を発見して実行に移した。



「・・ゴホン・・」



咳払いである。


まだ小学校低学年ほどの子供には不似合いな手段を選んだものだ。

きっと少年はそうすることでさりげなさを装ったつもりなのだろう。


だが、やはりまだまだ青い。

咳払いという行為が大人をどれほど不快な気持ちにするかということがわかっていない。

大人同士ならまだしも、ガキンチョに咳払いで注意を促されるという屈辱をわかっちゃいないのだ。

案の定、そうされたオジサンは頭に来たらしく、これまたおかしな行動に出た。



聞こえないフリ。



それもそれでなんとも大人気ない話ではないか。

道ぐらいゆずってやればいいではないか。

ちらっと後ろ見たよね、オジサマ?

結局そのオジサンが何メートルか先で左に曲がり、少年は進めることができた。



「大人びた子供」と「大人げない大人」の対決を朝から見ることができ、私は満足した。


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ブログ提供者:伊藤健治プロフィール。

1977年神奈川県生まれ。

中学時代に深夜ラジオや雑誌の投稿コーナーにはまり、通学中にハガキをポストへ投函する日々を送る。
特にTBSラジオ「岸谷五朗の東京レディオクラブ」では採用多数。

高校、大学を経て、大手総合スーパーに就職。
玩具文具売場での販売に従事。

仕事の傍ら、2003年から自身のブログ、「clockwork-people」をスタート。
「日々のちょっとした出来事から妄想して話を広げる」という独自の手法で現在も更新中。


4コママンガ「野球小僧」2 改


4コママンガ「野球小僧」1 改


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